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ワインと世界史 > 旧約聖書とコーシャ
ワインと世界史

旧約聖書とコーシャ

2020年11月4日 /

『旧約聖書』とは、古代ユダヤ人によって編纂されたユダヤ教の唯一の正典である。その内容は、ユダヤ人の行動を律する法でありつつも、古代数千年のユダヤ人の思想や活動を網羅しているかのごとく多岐にわたっている。後のキリスト教も、イエスの言行録である『新約聖書』と同様に『旧約聖書』も正典としているが、これは旧約聖書と新約聖書は不可分で密接な関係を持っているからである。

旧約聖書を読み解くことでユダヤ人やユダヤ教がどのように発展してきたか、そして彼らはどのようにワインを飲んできたのか、さらにはどのように現在もワインを飲んでいるのかが見えてくる。まずは、旧約聖書を編纂した持つユダヤ人(=ヘブライ人)の波乱万丈な歴史から見てゆこう。

Contents

  • 1 ヘブライ人の歴史
  • 2 旧約聖書とワイン
  • 3 コーシャについて

ヘブライ人の歴史

彼らの歴史は、旧約聖書に事細かに記されている。

紀元前20世紀頃、メソポタミアの都市ウルに住んでいたヘブライ人のアブラハムは、神からの啓示を受け一族を率いてカナンの土地へと移動する。カナンの土地は、地中海と死海に挟まれた地域一帯のことを指し、「乳と蜜の流れる場所」であったり神がアブラハムの子孫に与えると約束した土地であることから「約束の地」などと呼ばれることもある。カナンに住み着いたヘブライ人は、アブラハムの子イサク、孫ヤコブと続いてゆき、ヤコブの十二人の子がイスラエル十二部族の始祖となった。十二人の子のうちヨゼフは兄弟の恨みを買い、エジプトへ奴隷として売られてしまう。しかし神に守られたヨゼフはエジプトでみるみる出世してゆく。全オリエントを襲った飢饉の際、ついにヨゼフはヤコブと再会を果たし、結果的に一族全員でエジプトに移り住むことになる。子孫のヘブライ人はエジプトでどんどん繁栄していったが、彼らの繁栄を恐れたエジプト王はヘブライ人に重労働の役を課した。こうして長い間ヘブライ人はエジプトで奴隷として扱われることになった。

そんな中、優れたリーダーであったモーセは、神からカナンの土地へ行けとの啓示を受け、ヘブライ人を率いエジプトを脱出しアラビア砂漠へ向かった(出エジプト)。エジプト軍は彼らを追いヘブライ人たちは一時海に追い込まれたが、モーセが手を挙げると海が割れ、ヘブライ人たちは対岸へ渡り難を逃れたという。やがて彼らはシナイ山へたどり着き、そこでモーセは神から十戒(十個の戒律)を授かる。

モーセに率いられたヘブライ人たちは遂に約束の地カナンへたどり着く。カナンの地へ辿り着く前にモーセはカナンへ偵察隊を送り込み、彼らはその土地で採ったぶどうを担いで帰ってきたという。カナンの土地を占領していた民族との戦いの後に、ヘブライ人はこの地を征服し平定する。近隣民族との闘争を続けながら、紀元前1000年頃にサウルがイスラエルの王となった(統一王国時代)。サウルの後を継いだダヴィデは近隣民族を次々と征服し、その後のソロモン王の時代ではエジプトなどの近隣王国と友好関係を結び、エルサレムに神殿を建築するなど最盛を誇った。

カナンの土地からぶどうを運ぶヘブライ人
(Autumn, Nicolas Poussin)

ソロモンの死後、部族間抗争により北のイスラエル王国と南のユダ王国に分裂した。しかし、紀元前722年にアッシリアのサルゴン二世によりイスラエル王国は滅ぼされてしまう。ユダ王国はしばらく存続したが、アッシリアを滅ぼした新バビロニア帝国のネブカドネザル二世より完全に征服されてしまう。この際ネブカドネザル二世は多くのヘブライ人を捕虜としてバビロニアに連行した(バビロン捕囚)。ちなみにネブカドネザル二世は大のワイン党であったことが知られており、シャンパーニュの15000mlボトル(=ナビュコドノゾール)に名を残している。

紀元前539年、ペルシャ帝国が新バビロニアを破りオリエント全体に大帝国を樹立する。ペルシャ王キュロスは、各民族の宗教を許容することが統治上得策であると考え、ヘブライ人にイスラエルへの帰国を許した。この時期に彼らはエルサレムに神殿を再建し、彼らの宗教をユダヤ教として確立した。旧約聖書の多くはこの時代以降にまとめられたと考えられている。

旧約聖書とワイン

上述の通り、ユダヤ人は二度に渡る他国での居住を含む波乱な歴史を持つ民族であるが、彼らは唯一神ヤハウェへの信仰を固く守っていた。神との契約を守っていればユダヤ人は救われるという選民思想が生まれたが、この神との契約は厳格そのものであり、彼らの正典である旧約聖書にいくつもの厳格な戒律が記されている。

旧約聖書では、神に捧げるものが神から厳格に指示されている。捧げ物の種類と処理の仕方など事細かに記載されているのだが、驚くことにワインは神への捧げものとして全く出てこない。古代エジプトや後のギリシアでは、ワインは神饌として重要な位置を占めているのであるが、ユダヤ教の神はワインはそこまで重視されていなかったのだろうか。

しかしユダヤ人が全くワインを無視しているわけではない。ユダヤ教では、安息日と呼ばれる日が週に一日定められている。安息日は、旧約聖書の創世記に神が天地創造の7日目に休息をとったことに由来し、ユダヤ人は安息日には労働を全くしてはいけないという厳しい戒律がある。この神聖な安息日では、家族全員でワインを分け合い、ブドウの実を捧げてくれた神に特別な祈りを捧げる。この儀式はキドゥーシュと呼ばれ、ユダヤ教の祈祷書(シドゥール)に記載されている。

ユダヤ教では、神がブドウを造り、人間がそのブドウからワインを造ったと考えられている。神との共同作業で作り上げたワインは、神と人間はパートナーであると考えるユダヤ教にとって象徴的な飲み物であるのだ。

旧約聖書では、一貫してワインは人を酔わせ正気を失わせてしまうというネガティブな主張がなされている。酔いそのものをよしとするギリシアのディオニュソス的思考とは相容れない。規律の厳しいユダヤ教では、ワインは理性を受け入れるのを助けるために飲む飲み物であるとされているのである。そのためか、現代でもユダヤ人には酒豪やアルコール中毒者は非常に少ないことが知られている。

コーシャについて

ユダヤの戒律の厳しさを最も体現するものが、食事である。ユダヤ教では、食べてよい食物と食べてはいけない食物が厳格に定められており、この規則はカシュルートと呼ばれる。ヒレや鱗のない魚は食べてはいけない、反芻しなかったり割れた蹄のなかったりする動物は食べてはいけない、猛禽類やカラスは食べてはいけない、バッタ以外の昆虫は食べてはいけない、生き物の血は食べてはいけない、などと旧約聖書で非常に細かく決められている。このような規定に当てはまらない、ユダヤ教徒が食べてよい食べ物はコーシャと呼ばれる。このカシュルートは、現代でも経験なユダヤ教徒には守られている。

この厳しい食事規律は、ワインも例外ではない。偶像崇拝を禁止するユダヤ教において、偶像崇拝によく用いられていたワインに対してはことに慎重であった。そのため、異教徒が触れたワインはすべてコーシャから外れるという厳格な規律が定められている。コーシャとして認められるワインは、ブドウの醸造からボトリング、そして抜栓まで経験なユダヤ教徒が行ったもののみである。醸造の過程でもし異教徒が少しでもタンクを触ったりしてしまった場合でも、そのタンクに入っているワインはコーシャとして認められないという、非常に厳格な規律である。その他にも、ブドウの木を植えてから3年は収穫してはいけないであったり、7年に一度はブドウを採ってワインを造ってはいけないなどの細かい決まりがある。これらの厳しい規律を守り製造されたワインには下記のような印(一例)がつけられる。敬虔なユダヤ教徒のお客様をサーブする際は、提供するワインがコーシャであるかぜひとも注意して頂きたい。

コーシャを示すマーク

最近では、メヴシャルと呼ばれるワインを数秒間加熱する工程を踏んだワインがよくユダヤ教徒の人々に飲まれている。メヴシャルの工程を挟むと、そのワインは宗教上のワインの規定から外れるというため、このような厳しい戒律を行わなくてよいというのである。

コーシャワインの代表として挙げられるのが、イスラエルのゴラン高原にあるゴラン・ハイツ・ワイナリーである。YARDENシリーズで有名なこのワイナリーは、全行程でカシュルートに従っており造られるワインは全てコーシャ認定されている。近年高品質なワインが生産されており、日本でもよく見かけるようになった。世界を代表するコーシャワイン、ぜひ試してみて頂きたい。

ヤルデン・カベルネソーヴィニヨン 【イスラエル産・赤ワイン・辛口・フルボディ・750ml】
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以上のように、ユダヤ人はワインを特別な存在に位置づけており、今日もなおワインとともに生きている。彼らの教義やワインの扱いは、後のキリスト教にも重大な影響を与えた。さて、オリエントの話はここまでにして、次からはワイン文化を大成させた地中海世界に話を移そう。

本記事は、ワインの歴史や文化、そしてそれに関わる宗教を広く知ってもらうために、非ユダヤ教徒である私が執筆致しました。内容に誤りや偏見などが無いよう様々な文献を精読し本記事を書き上げましたが、ユダヤ教の教えに反する記載があるかもしれません。もしそのような記載がありましても、決して差別的な意図はございません。不適切な内容がありましたらすぐに修正いたしますので、どうぞご教授よろしくお願いいたします。

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自己紹介

Tomo
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 東京大学理学系研究科修士課程を卒業し、現在は経営コンサルティング会社に勤務。学生時代にワインの魅力に引き込まれ、在学中にJSAワインエキスパートを取得。現在はブラインドテイスティングを練習しています。

 教育業界で働いていた経験から、ワインと教育をつなげられたらよいなと思いブログをはじめました。最近は、ぶどうの栽培や醸造、そしてテイスティングの科学や、世界史とワイン史の関わりに興味があります。 More…

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Opus One 2016

ムートン・ロートシルトのフィリップ・ド・ロートシルト男爵とカリフォルニアワインの父ロバート・モンダヴィが作りあげた、カリフォルニアワインの最高傑作。

カレッタ汐留のAuthorityさんでテイスティングしてきました🥰
Twitterのフォロワーならなんとオーパスワンが一杯無料というイベント!!

熟したカシスやブラックベリーのふくよかな果実の香りに、杉やシナモン甘草などの香りが心地よく調和する。香りのファーストインプレッションは太く濃厚、そして嗅ぐたびに自分を包み込んでゆく。目をつぶると、白檀香るどこか厳かな和の空間にいるかのよう。

口に含むと泡沫のようにすぐに溶け込む。溶け込んだかと思えば果実の風味が勢いよく広がってゆく。酸も生き生きと主張し、タンニンはシルキーに果実の風味を包み込む。フィニッシュは、強かさを感じさせる余韻を細くそして強く引き伸ばしてゆく。

パワフルであり、エレガントであり、そして厳かさを感じる一本。


#opusone #オーパスワン #カリフォルニアワイン #californiawines #oakville #ロバートモンダヴィ #robertmondavi #フィリップドロスチャイルド #philippederothschild #カレッタ汐留 #authority #ワイン #ワイン好き #ワイン勉強中 #ワイン好きな人と繋がりたい #ソムリエ #ワインエキスパート #ソムリエ試験 #ワインエキスパート試験 #おうち飲み
本日25歳の誕生日を迎えました!

これからもワインの勉強や美味しいワインの発信がんばっていきますのでどうぞよろしくお願いいたします😌
ブログの方も続けて参りますのでこちらも是非ご覧ください

写真は、本日訪れた都農ワインさんのキャンベルアーリーです
味はもちろんですが、なんといっても青空と自然の緑とキャンベルアーリーの真紅のコントラストが最高に映える🥰


#都農ワイン #都農ワイナリー #キャンベルアーリー #九州ワイン #誕生日ワイン #ワイン #ワイン好き #ワイン勉強中 #ワイン好きな人と繋がりたい #ソムリエ #ワインエキスパート #ソムリエ試験 #ワインエキスパート試験 #おうち飲み 
Chateau Favray Pouilly Fume 2018

フランス、ロワール、プイィ・フュメのソーヴィニヨン・ブランです。
Chateau Favrayは、リュット・レゾネと呼ばれる栽培方法を実践しているシャトーです。リュット・レゾネとは、環境に優しい合理的な栽培を目指す手法で、農薬を使う農法やビオディナミなどの理念主義の農法とも違う、科学に寄り添った新しいぶどう栽培の形態です。

青リンゴの瑞々しい果実の香りに、貝殻や濡れた石、岩塩などを感じさせる冷涼なミネラル感、ヴェルヴェーヌなどヒントが折り重なりる、フレッシュで活き活きした印象。

アタックは心地よく、口に含むときゅっと締め付ける凛とした酸を感じる。果実感は口の中でふわっと広がるが、酸味によりすぐ引き締められキレのよさを感じる。仄かな苦味や清々しいミネラル感が、ドライで深みのある余韻を作り上げる。

自然を感じさせるフレッシュで活き活きとした一本です。


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ソムリエ・ワインエキスパートの二次試験対策のためのブログを開設しました!

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上記URLを打ち込んでいただく、もしくは
@wine_planetary
のプロフィール欄にあるリンクからアクセス可能です

テイスティングのコツや、香りや味覚の取り方、テイスティングのよくある誤解などを解説しようと思っていますので、ぜひご覧ください😌


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ブログ更新しました🥰

外観、味わいまで終えたので、最後は

「香り」

について解説していきます😌


ワインのテイスティングコメントは直喩で表現されることが一般的です。これは、様々な物質を引き合いに出しワインの香りを組み立てるという意味です。
現代のワインテイスティング文化を見ていると、どうやらこの香りの組み立てかたには暗黙のルールがあるようです。

・ワインの香りはどのように表現したらよいのか
・ワインの香りを覚えるための勉強法は
・ワインからはなぜ色んなものの香りが感じられるのか

などを時間をかけて解説していきます😌

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一次試験通った方、おめでとうございます🎉
二次試験も頑張ってください、応援しています😌

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Villa Antinori Chianti Classico 2015  イタ Villa Antinori Chianti Classico 2015

イタリア、トスカーナ州のキャンティ・クラシコです。エノテカで購入🥰
アンティノリは14世紀から続くワイナリーであり、ティニャネロやソライアなどのワイン生み出し、サッシカイアと共にスーパータスカンの先駆者として知られています。
スーパータスカンで有名なアンティノリですが、彼らが拠点としているキャンティ・クラシコ地域からはもちろん上質なサンジョベーゼがとれます。

熟したカシスやブラックベリーの香りに、ナツメグやクローブのベーキングスパイス、ローズマリーやローリエのハーブ香、さらになめし革やローストビーフ、ドライトマトや黒オリーブなどの香りが複雑に折り重なる。

なめらかでスムーズな口当たり。しっかりした酸が口奥へ伸びてゆき果実感がそれの後を追うようにきれいに広がる。タンニンは堅牢で、全体的に力強さ、ポテンシャルを感じさせる。奥に残るしっかりとした苦味は全体を引き締め、ドライな余韻を作り上げる。

様々な味覚を楽しめる、ポテンシャルを感じる一本です。


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Paolo Scavino Langhe Nebbiolo 2017

イタリア、ピエモンテ州のネッビオーロです。ランゲは、バローロやバルバレスコなどの地域を内包する広いDOCです。バローロやバルバレスコなどは長期熟成タイプのワインが多いのに対し、コストパフォーマンスのよい若飲みタイプのネッビオーロの生産が盛んです。

ラズベリージャムや干しいちじくなどのドライな果実の香りに、錆鉄やローストビーフなどの渇いた香り、ターメリックなどのエキゾチックスパイス、そしてなめし革やきのこなどの香りが折り重なり複雑な印象。

パワフルで溌剌としたアタックから、ドライフルーツを思わせる果実感が爆発する。強かな酸味、収斂性のあるタンニンが全体をぎゅっと引き締めまとめあげ、芯のあるしっかりとしたストラクチャーを作り上げている。アルコール感、酸味、そしてタンニンが紡ぎ上げる長い余韻は印象的。

複雑でエレガントな一本です。


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これまではワインの味わいについて解説してきましたが、全項目一通り書き終わったので、次は

「ワインの外観」

について解説していきます😌


私たちはワインを常に「見て」います。ワインの外観はそのワインの健全さのみならず特性を分断に反映していますが、テイスティングの際に議論に上がることは少ないです。ワインの外観を正しく分析することは、ワインをテイスティングする上で欠かせません。

・外観はテイスティングにおいてどの程度重要なのか
・外観からワインの何がわかるのか
・外観はどのように表現すればよいのか

などを順々に解説していきます😌


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一次試験もぼちぼち始まりましたね。今年受験する皆さんがんばってください!応援しています!

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Patrice Rion Bourgogne Chardonnay 2017

ブルゴーニュのシャルドネです。エノテカで購入😌
パトリス・リオンは、ニュイ・サン・ジョルジュのなんと2000年に設立された新進気鋭のワイナリーです。
彼らの、クリアでフルーティーで複雑さを兼ね備えているワインは、つねに高い評価を受けており、設立から間もないながらもニュイ・サン・ジョルジュを代表する生産者のうちの一つです。

白桃や青いバナナ、パッションフルーツなどの果実のアロマに、ヨーグルトやバター、カスタードやマジパン、そして石灰やヨードなどの心地よいミネラル感が折り重なる、ニュアンスに富むリッチな香り。

溌剌としたアタックから豊かな果実感が口いっぱいに広がる。酸味はしっかりと存在感を示しながらも優しくまとまっており、厚くコクのあるリッチな果実感とうまく調和をとっている。仄かな塩味と苦味が全体を引き締め、複雑な余韻を形成している。

パフォーマンスがよすぎる一本です。


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Chateau Belle Bergere
Blaye Cotes de Bordeaux

ボルドーの赤ワインです。オールドビンテージ・ドットコムの頒布会のワインです🥰
ブライ・コート・ド・ボルドーは、ボルドーの北側の丘陵地帯のAOCです。ボルドーの中ではマイナーな産地ですが、長期熟成に耐えうるポテンシャルの高いワインが数多く生産されています。

ブルーベリーやカシスなどの果実の香りに、グローブやナツメグなどのベーキングスパイス、そして杉、腐葉土、インクなどの香りが折り重なる深淵な香り。時間とともに発展し、アイスコーヒーやティラミスのようニュアンスも楽しめる。

アルコールのボリューム感を感じるアタック。堅牢なタンニンに支えられ、熱さを伴いながら果実感が弾ける。高いアルコール感を力強いタンニンが支え全体のボリュームの調和をとっており、そのまま長い残暑の余韻を残す。

パワフルだが深みのある一本です。


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